出羽島を考える会

公開日 2023年07月12日

更新日 2023年10月24日

協働活動場所 牟岐町出羽島
協働活動内容

★令和5年度 活動予定★
・2023年5月27日(土) 段々畑の草刈り、海岸清掃等

・2023年11月25日(土) 段々畑の草刈り、海岸清掃等 

★令和4年度 活動実績★
・2022年6月4日(土) 段々畑の除草作業及び植樹作業
  https://www.tokushima-nousangyoson.net/topics/2022061000018/

・2022年11月26日(土) 枝打ち作業に伴う清掃作業
  https://www.tokushima-nousangyoson.net/topics/2022120900013/

協働活動時期 5月、11月
協働活動の様子
段々畑の除草作業及び植樹作業枝打ち作業に伴う清掃作業
イベントその他

島への来訪は“希望”そのもの。
お互いにとって実りのある滞在にしたい

牟岐港から連絡船で15分、沖合にぽっかりと浮かぶ周囲約4kmの小さな島、出羽島。温暖な気候や紀州、室戸、四国山脈を望むパノラマ風景に包まれ、ゆるりと流れる時間に心休まる。また、漁業の隆盛とともに形成された伝統的な町並みは、平成29年に国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定されている。景観の保全や来訪者の受け入れといった選定後の変化に備え、島民と行政が一体となって立ち上げたのが「出羽島を考える会」だ。
 重伝建選定から6年を迎えた現在、多いときは1000人を超えていた島の人口は100人を切り、人口減少と高齢化による担い手不足は年々深刻さを増している。「島外の人に応援してもらわないと」。様々な悩みを抱え、ふるさと団体として「とくしま農山漁村(ふるさと)応援し隊事業」に参加した。
 昨年の6月から始まった協働活動は、今年の5月で3回目。協働パートナーである株式会社高橋ふとん店と西精工株式会社の計15名を、原田さんと牟岐町教育委員会の職員が3班に分かれて率いた。主な作業は、海岸や遊歩道の清掃と段々畑の整備。作業がひと段落したら、原田さんが取り組む「海に浮かぶ食べられる森プロジェクト」の一環として、段々畑への植樹体験を行った。最後は、伝統的な古民家を改修した交流施設「波止の家」で、島の女性部が手掛けたお弁当を食べながら活動の振り返り。参加者からは「やっと来られて嬉しかった」「今年で2回目。来年もまた来ます」などの言葉があったという。
 「知ってくれる、来てくれることは、出羽島にとっての希望そのもの」と、噛みしめるように話す原田さん。「だからこそ協働パートナーさんには、応援してもらうばかりじゃなくて、こちらからもいろんな価値を提供したいんです」。たとえば、自然の中で過ごす心地のいい時間や、そこから学ぶ生活の知恵。島で得たものを、普段それぞれが暮らす地域にも広げてほしいと考えている。「協働活動を長く続けることで、お互いに違う視点からの意見や得意なことをシェアできるような、継続的な関係が築けるのがありがたい。そうすると、一緒に何か新しいものを生み出せる可能性が広がると思うんです。そして、島の持続はもとより、ステキな社会や豊かな地球を、いっしょに育てていけたらいいなと思っています」。


​​​​​​海岸の漂着ごみを収集。

 

段々畑にはるみの苗木を植樹。「木を植えるとその後が気になりますよね。ただ単に草刈りや清掃をするだけじゃなくて、こうして楽しみながら未来へつながる取り組みをプラスしています」。


島の交流施設「波止の家」で活動の振り返り。

 

※上記の写真と文章は、令和5年10月1日発行の月刊タウン情報トクシマ10月号より、許可のもと引用されています。